スマートスピーカー使ってますか?
スマートスピーカーと呼ばれる、Google Nest(Google Home)、Amazon Echo、LINE Clovaなどのスマートスピーカー(AIスピーカー)が普及してしばらく経ちます。
私はLINE Clovaを所有しています。
最初は、物珍しさから積極的に話かけていましたが、しばらく経つと全く使わなくなりました。
私が使わなくなった原因は以下の通りです。
- うまく聞き取ってくれない、また聞き取り間違いが多い。何度も言い直しが必要。
- 大きな声で"はきはき"と話すエネルギーが、スマートフォンで同様の指示をするより大きい。結局スマートフォンでできることはスマートフォンで済ませてしまう。そもそもスマートスピーカーでできることは、スマートフォンで同じことができてしまう。
- そもそも声を出すこと自体が面倒。
こちらから話しかけて答えてもらう、という使い方は私には向いていないようでした。
そこで、自発的にスマートスピーカーから色々な情報を喋って教えてくれるようしよう、というのが本記事の趣旨です。
つまりプッシュ通知を「声」でやらせるということです。
- スマートスピーカー使ってますか?
- スマートスピーカーにはPush通知機能はない?出来ないようになっている?
- Push通知を実現する2つの方法
- スマートスピーカーが喋りだすための設定
- おすすめ通知
- まとめ
スマートスピーカーにはPush通知機能はない?出来ないようになっている?
スマートスピーカーの標準機能として、Push通知を行わせること自体できてもおかしくないと思ったのですが、現時点でどのスマートスピーカーも仕組みが用意されていません。
恐らくプライバシーなどの問題から、法的リスクが大きいためこの機能を付けていないのかなと思います。そのためPush通知させるには、スピーカーだけでは残念ながら行えません。
スピーカー単体では行えないため、ちょっとしたデバイスをかませて行う必要があります。
Push通知を実現する2つの方法
GHKit Zeroを使う方法
Push通知をさせるためだけのデバイスが販売されています。Raspberryベースで作られた小さな箱のようなデバイスで、GHKit Zeroというものです。
喋らせるため専用に作られたデバイスであるため、恐らくよくできているのだと思います。しかし、これはGoogle Homeでしか使えません。
IFTTTなどと連携できるため、様々な情報を自発的に(定期的に)取得し、スピーカーに話をさせられるのは便利ですが、12,980円(税込)とそこそこの値段です。
使っていないスマートフォンを使う方法
これが本記事で紹介したいポイントなのですが、上記GHKit Zeroを使わなくても、古いAndroidスマートフォンがあればほぼ同様のことができます。
使用するAndroidはWifiなどでインターネット接続ができることが条件ですが、スマートスピーカーを使うということは、Wifiが利用できる環境だと思いますので、この点はクリアできると思います。
要は、スマフォへのPush通知を音声読み上げアプリで読み上げる。その音声をスマートスピーカーで鳴らすという、結構なローテクな連携です。*1
逆にいうと、使っていないAndroidスマートフォンさえあればできてしまうので、万人向けではないかと思います。
スマートスピーカーが喋りだすための設定
Androidスマフォとスマートスピーカーを接続
これはとても簡単で、BluetoothでAndroidとスマートフォンを接続するだけです。方法はWeb上にたくさんあるため、適宜検索してみてください。
以下はその一例でGoogle Homeとスマフォの接続設定方法です。同様にAmazon EchoやLINE Clovaなどもネット上にたくさん情報があります。
Androidスマフォ側の設定
通知設定
まずはスマートスピーカーに喋って通知してもらいたいアプリの通知設定をオンにする必要があります。どのような通知を声で伝えてくれたら便利かについては人それぞれだとは思いますが、いくつか私が使ってみて便利だったアプリとその設定方法については後述します。
ここでは、一般に通知をどのようにAndroidで設定するかについて簡単に理解しておいてください。下記に詳しく通知オン、オフの変更方法が記載されていました。
音声通知アプリのインストール
通知を喋らせるには、音声通知アプリが必要です。Google Playで「音声 通知」などで検索すると、いくつものアプリがヒットします。
どのアプリでも同様のことができるかとは思いますが、私が利用しているのは「通知アナウンサー - ByVoice」というもので、音声を自分の好みへ変更したりもでき、安定した動作をするので良いかと思います。
音声通知アプリの設定
以下に「通知アナウンサー - ByVoice」での設定方法を記載します。その他のアプリも同じような設定でできました。
インストールすると、以下の初期設定画面になります。
まずは「Notification access rights」を選択し、このアプリが通知情報へアクセスできるようにします。
次に「Phone」を選択すると、以下のようなポップアップがでるため「許可」します。
さらに、「Select apps」から、読み上げたいアプリを選択します。これは後から追加、削除可能です。後ほど詳細に説明しますが、なんでもかんでも通知を読み上げるとかなりうるさいことになりますので注意です。
以上ができたら、「Go to main screen」をタップすることで初期設定は完了です。
メインスクリーンでは、読み上げスピードや音声の変更などができますが、特にこだわりがなければ以上で設定は完了です。
設定完了
上記のとおりアプリを導入し、Bluetoothでスマートスピーカーへ接続が完了すると、スピーカーで通知は始まります。このアプリは常駐するため、Androidは常時充電中になるようUSBで電源を供給して、Bluetooth接続が切れない範囲で保管しておけばOKです。
おすすめ通知
通知設定は以上ですが、しばらく使用してみてどのような通知が便利だったか、という例をいくつかご紹介します。
一般的な便利情報系
Googleカレンダーの通知
まず基本として導入しておきたいのは、Googleカレンダーの通知です。もちろんスマフォへの通知でも良いのですが、スマフォが手元に置いていなくても「もうすぐXXXの時間です。」と音声で教えてくれる仕組みは、大変便利です。
私は9歳の子供がいます。子供の宿題の時間や習い事の時間なども通知されるようにしているため、親が細々と「XXの時間だよー。やりなよー。」などと指示しなくてもよくなりました。親も子供も精神的な負担が減ったように思います。
定期的に薬を飲む、など時間が決まっているイベントを教えてくれる仕組みとしても音声だとよい感じです。
ちなみに、Googleカレンダでーではイベントの開始X分前での設定ができるため「開始15分前に知らせてもらい、さらに開始時刻丁度でももう一度知らせてほしい」というようにイベントを作れます。ただ少し面倒です。毎回イベント作成の度に設定をする必要があるためです。
その面倒を解消するため、IFTTTでGoogleカレンダーを連携させています。開始時刻になったらIFTTT経由で通知を貰うように設定しています。この方法だとGoogleカレンダーでイベント作成時に通知設定をいちいち気にしなくてよいです。
以下が私のIFTTTアプレットの設定画面です。GoogleカレンダーとNotificationを使ったシンプルなものです。
(この方法を行うためには、AndroidへIFTTTをインストールしておく必要があります。)
一日の予定を朝8時に教えてもらう
Google Homeへ聞けば教えてくれる情報ですが、聞くのが面倒でだんだんと聞かなくなりますよね。この一日の予定を自発的に教えてくれるようにすると便利です。
色々と方法はありますが、シンプルにやるにはTimeTree [タイムツリー]というアプリをAndroidへインストールする方法がおすすめです。
このアプリは、毎日決まった時間にその日のイベントをAndroidのカレンダーやGoogleカレンダーから取得して、まとめて通知をすることができます。そのため例えば「朝7:30に今日の予定を読み上げる」などが行えます。
毎朝今日の天気 & リアルタイムで今から雨だよと教えてもらう
天気の情報も音声と親和性が高いです。毎朝の本日の天気などは、いちいちスマートスピーカーへ聞かずとも教えてもらいたいものですよね。
また、リアルタイムで雨雲接近中などの情報も教えてもらえると助かります。
これを実現するには、「Yahoo天気」が良いかと思います。
個人の興味系
ここから先は主にTwitterとIFTTTの連携で実現する方法で、お好みのTwitterアカウントの新規ツイートをIFTTT経由で取得して読み上げる、という流れです。
IFTTTのTwitterトリガーで新規ツイートを取得し、IFTTTへNotifyするだけです。以下その連携画面の例です。
NHKニュース速報の読み上げ
上記のTwitter x IFTTT x Notificationで「nhk_news」の中から速報ニュースのみを読み上げる方法です。Twitter検索の条件へ「from:nhk_news 速報 JUST IN」と設定することで実現できます。
なお、すべてのnhk_newsを読み上げるようにすると、ひっきりなしに喋りだして大変なことになります。本当に必須の情報だけを選択することが大切です。
まとめ
上記の方法で、使わないAndroidスマフォがあればスマートスピーカーに自発的に喋らせることができます。やってみて重要だと感じたポイントとして、音声の通知は大変協力で人のアテンションを引き付けます。そのため、以下の点に気を付けて良いバランスを探す必要があると感じました。
- 音声で伝えてほしい重要な情報だけを選択する(どの情報をどの方法で伝えてもらうべきかを考える。スマフォの通知や、メールなどの方が都合がよいものもある。)
- 長く喋らないと伝わらない情報は音声通知には向いていない。